工場設計の依頼をするときに意識したい、安全設計のための5つのポイント

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工場は、企業にとって生産の要ともなる重要な拠点と言えるでしょう。
しかし、いざ工場の設計をはじめるとなるとどのように依頼すればよいのか、どのような点を確認すればよいのか悩んでしまうのではないでしょうか。
理想の工場を実現するためにも、設計の依頼にあたってチェックしておきたいポイントを解説していきましょう。
予算内で計画できそうか?
工場の設計にあたって、もっとも重要なのはやはり予算ではないでしょうか。
どれほど魅力的な設計であっても、予算をオーバーしていては意味がありません。
ところが、中には依頼したときに「こういう設備があった方が便利だから」、「もっといいアイディアがある」といった具合に、新しい提案を次から次へとされる場合があります。
もちろん、建築や施工のプロだからこそできる提案や、本当に必要な提案も多数あるでしょう。
しかしあらかじめ伝えてある予算をオーバーしてしまう計画では、意味がありません。
こうした計画になってしまう背景には、受注した建設会社や工事会社が自分たちの儲けを優先して提案している可能性があります。
優秀な企業や担当者であれば、しっかり予算内でもっとも理想的な計画を立ててくれるはずです。
極端に予算が限られているわけでもないのに、予算内での展開が難しいと言われてしまうケースは注意しましょう。
管理基準を意識できているか?
工場の安全性や信頼性を保つ上では、さまざまな管理基準が設定されています。
医薬品分野で用いられる「GMP」、食品の製造工程の管理基準である「HACCP」、医薬品や食品の検査や試験の保証である「GLP」。
どれも、企業そのものの信頼性に大きく関わる重要な基準です。
一度建設した工場に、あとからこれらの基準に則した要素を取り入れるのは大変ですから、設計の段階できちんと意識することが重要になります。
それぞれの管理基準がどのように違い、どのような対応を求められるか知識が必要な分野になるため、経験豊富な設計会社へ依頼しましょう。
適切な設備を検討してもらえるか?
一言で工場と言っても、業種や事業によってその内容は当然ながらまったく違います。
そのため、設計段階では事業内容を踏まえて必要な設備機器を導入し、適切に配置しなければいけません。
実際に稼働する際の動線も意識した、最適なプランを考える上ではこちらも専門的な知識が必要になるでしょう。
ユーティリティ設備(工場の主施設を補う共用設備)についても十分に検討するとともに、食品製造や部品製造といった工場の分野にまつわる知識十分ある設計会社へ依頼しましょう。
事業内容や設備によっては法律との兼ね合いもあるため、知識不足によって知らずに違反行為をしないように注意してください。
災害時の安全性は十分か?
災害時のリスクヘッジは、企業にとって重要な役割と言えます。
火災、地震、津波、洪水といったさまざまなリスクがある中で、どのような防災を行うか、設計段階でよく話し合っておくべきでしょう。
いつ起こるかわからない災害によって、事業が継続できなくなってしまうわけにはいきません。
事業資産の確保をどのように行うべきか、設計段階ではハザードマップも参考によく考えるべきでしょう。
また、労働中に災害が発生したときには社員の安全を確保することも企業の責任となります。
非常時の避難経路や対策システムの導入も徹底し、安全な環境構築を目指しましょう。
環境問題への配慮はできているか?
SDGsをはじめとした取り組みがますます重要視される中で、企業としてどのように環境問題へ取り組んでいるか問われる機会も増えていくでしょう。
環境問題へ熱心に向き合っているのか、あるいは素知らぬ顔で特別な対策をしていないのかといった姿勢の違いは、そのまま「企業の印象」へもつながります。
責任感のない企業だと悪い印象を持たれないよう、工場における消費電力についてよく考え、どのように省エネができそうか試行錯誤してみましょう。
消費電力の削減は、環境問題はもちろんのこと企業のランニングコスト削減にもつながります。
さまざまなメリットがありますから、設計段階で十分検討しておきましょう。
まとめ
広い分野に魅力のある工場を実現する上では、すでに完成している工場にあとから設備やシステムを付け足すよりも、はじめからよく見通して設計すべきでしょう。
そのため、設計段階でどれだけ広い視野を持てるかが重要となります。
信頼できる設計会社を見つけ、予算、設備、環境問題と広く考えながらあらゆる課題と向き合ってみましょう。
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