工場建設で適切な土地条件とは?知って損はない土地探し選び方の基礎(用途地域編)
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工場建設をご検討されている企業様で、建設予定地は未確定であり、不動産会社の物件情報からの仮建築計画立案や弊社に土地探しからご依頼されるケースが多くあります。
土地探しからの工場建設プロジェクトは「建物必要条件を纏める」→「土地情報収集」→「適地を選定」→「適地での建築計画立案、事業計画立案」→「購入」が一般的なプロセスで進行致します。
本コラムでは土地探しの根幹であるプロセスの「建物必要条件を纏める」の必要条件の基礎をご紹介致します。
一般的に工場が建築可能な用途地域とは?
用途地域(ようとちいき)とは建築物の用途に着目して地域を13種類に区分し、それぞれ地域に応じた、建蔽率・容積率・高さ等の制限をおこなうものです。
簡単にいうと、住宅が多く建つ地域に工場が出来ると、トラックなどの出入りが増え通行人が安心して道路を通行できなくなり、騒音や臭い、振動といった人が住む環境に悪影響を与えてしまうので、用途に応じた地域に区分していることです。
さて、一般的に工場に適している地域として準工業地域、工業地域、工業専用地域の3つの地域です。これら地域は読んで字のとおり工業製造や類する業種を営むために制限された地域ですので土地選定条件として第一とするべきです。
また、これら地域は上水道、下水道、電気、電話、緑地(工場立地法の緑化義務)などのいわゆるインフラが整備されているので新設するイニシャルコストも掛からないケースが多いということもメリットです。
さらに近隣建物が工場や倉庫が多く、トラックの出入り、騒音、振動といった地域環境への配慮は住宅地に比べて心理的負担がすくないこともポイントです。
準工業地域、工業地域、工業専用地域以外には建てられないの?
結論、工場建設に適する3つの用途地域以外にも建築は可能です。あくまでも可能ではあるがより強い制限が掛かってきます。
ここで実際に筆者が体験した2つのケースをご紹介します。
1.二種住居地域に計画をしたケース
二種住居地域の用途地域としては「主として住居の環境を保護するため定める地域」と定義されています。工場を建築できるものとして、危険や環境悪化の恐れが非常に少ない作業所面積が50㎡以下の工場という制限があります。さらに原動機・作業内容に制限ありと付記されています。
計画対象の土地は商業地域から近くロケーションが良いことや、働く従業員さまの通勤にも利便性を考慮して経営者様一押しの土地でした。もちろん経営者様も二種住居地域で面積の制限があることはご存じで、工場を二棟それぞれ50㎡以下にして建築したらどうだろうといったご相談を承った著者は、骨子となるプランを作成し、概算見積したところ予算を遥かに超える金額であったため候補地選定からやり直しとなりました。
予算超過の原因としては、建物を二棟にすることで、基礎、外壁、屋根面積が1棟と比較した数量が増加したことと、排水を処理する除外施設が棟ごとに1機づつ必要であったためでした。1棟で建築出来るものを2棟に分けるメリットが一つもなく、経済合理性、作業効率性、従業員様の職場環境どれをとってもデメリットしかない結果となりました。
2.無指定地域に建築したケース
用途地域が指定されない地域に無指定地域というものがあります。基本的には制限が無いので何を立てても良い地域となります。こちらのケースでは無事食品工場が建築されたもの建築費等のイニシャルコストが多く掛かりました。
計画地は国道に面しておりトラックの進入動線とは問題がありませんでしたが、水道が計画地には敷設されておらず、止水栓から掘削して敷地内に引込費用、下水道が未整備地区であり、工場排水の放流先協議と放流基準に合せるため浄化する設備費用等が通常の工業団地よりイニシャルコストがかさみました。
コストの他、農地であったため農地転用費用、農振地域除外申請、その他申請関係に時間を要し、着工時期が当初計画より遅れて事例もあります。
3つの適した用途地域以外に建築したケースをご紹介しました。用途に制限があるため、建築費などのイニシャルコストが掛かり更に使い勝手の悪い工場では設備投資の意味をなしませんので、土地探しの第一歩は自社の作業が「工場」に該当するか改めて確認し、「建物必要条件」とすべきと著者は考えます。
ではどうしたら効率的に土地探しをできるの?
用途地域の他にも地区計画など一つの建物を建てるには様々な建築基準法や行政の制限があります。工場建設計画の初期段階で信頼のおける設計事務所や建設会社に相談して、土地情報が建築可否や制限の調査を依頼することで土地選定における致命的なミスを防ぐとともに、工場建設プロジェクト進行を重大な遅延を防ぐことになります。
弊社では工場建設プロジェクトの初期段階からご相談内容に応じて適切なソリューションをご提案致します。
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アティブビルダー銀賞受賞 - 2018年
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- 2016年
- アクティブビルダー銅賞受賞
- 2015年
- アクティブビルダー 銅賞受賞
- 2012年
- 連続販売年数15年達成
- 2013年
- 15年連続受注賞
- 2008年
- 10年連続受注賞 2005年 5年連続受注賞
- 2004年
- 優秀ビルディング
資格所有者
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一級建築士 8人
一級建築施工管理技士 21人
一級土木施工管理技士 8人
二級造園施工管理技士 4人 -
宅地建物取引士 9人
設備設計一級建築士 1人
土地家屋調査士 1人
一級建設業経理士 2人
会社概要
社名 | 株式会社澤村 |
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敦賀オフィス | 〒914-0811 福井県敦賀市中央町一丁目8-10 TEL. 0770-22-6005 FAX. 0770-47-6405 |
資材センター | 滋賀県高島市勝野873-1 |
創業 | 昭和25年12月6日 |
資本金 | 50,000,000円(グループ全体) |
従業員数 | 138名 (グループ全体)※2022年9月時点 |
売上高 | 50億 (グループ全体)※2022年9月実績 |
営業種目 | 建築一式、土木一式、大工工事、水道施設工事、とび・土工工事、造園工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・れんが・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、熱絶縁工事、建具工事、宅地建物取引業、建築・土木設計、土地活用 |
許可・登録 | 〈建設業許可〉 滋賀県知事許可(特・般-3) 第80123号 〈一級建築士事務所〉 滋賀県知事登録(カ) 第126号 〈宅地建物取引業者〉 滋賀県知事登録(12) 第1267号 |
役員氏名 |
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取引銀行 | 滋賀銀行 高島支店 関西みらい銀行 安曇川支店 滋賀県信用組合 安曇川支店 |
関連会社 | 株式会社トータル・オーガニック・プランニング 沢村ホーム株式会社 |
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