水質汚染対策に欠かせない基礎知識 【公式】工場建設・倉庫建設なら「カナリス建築」滋賀・京都・福井｜株式会社澤村

水質汚染対策に欠かせない基礎知識

最終更新日:2017/08/30

水質汚染対策の基本を知っていますか？

日本における水質汚染に関する問題は、その多くが工場から排水によって生じている歴史があります。

こうした公害とも言える水質汚染のトラブルを防ぐために、国内には水質汚濁防止法、下水道法、土壌汚染対策法といった法律があります。

しかしこういった法令規制の存在を無視した工場が不適切な汚水処理や放水を行っていると、その結果として多くの人々の体に入る地下水などが汚れ、最終的に健康被害が生じることもあるのです。

工場における水質汚染物質への対応と放出先

水質汚濁防止法では、汚染物質の発生源ごとにその放出先などを厳しく定めています。

生産活動に由来する工場系を発生源とする排水は、基本的に工場内で個別に処理された上で、公共用水域に排出される仕組みです。

またそのエリアが下水道整備区域だった場合は、下水道末端施設で処理された後、公共用水域に排出されます。

こうした形で発生源ごとに対応の流れが決まっている汚染物質は、周辺の人々に迷惑をかけないためにも工場内できちんと適切な処理をする必要があると言えるでしょう。

水質汚染の基礎知識とメカニズム

工場から流れ込んだ汚濁物質は、単純にその水中濃度を高めて水質を悪化させるだけではありません。

工場の排水によって水質に異常とも言える状態が生まれると、水の流れが停滞しやすい閉鎖性海湾や湖に植物プランクトンが大量繁殖した結果として、赤潮が起こりやすくなります。

また赤潮によって湾の底が無酸素状態になると、底層水が海面に上がってくる青潮が起こることもあるのです。

こうした形で生態系にも大きく影響する工場からの汚染水は、人々の健康被害だけでなく、その地域の漁業などにもトラブルをもたらす可能性もあると捉えた方が良いでしょう。

自社工場に合った排水処理の導入が必要不可欠

水質汚染による取り返しのつかないトラブルを防ぐためには、工場建設をする際に自分の会社の工場に合った排水処理の設備を導入する必要があります。

例えば、排水の中に有害物質の出にくい食品工場においては生物処理方式で排水の処理が行われています。

これに対して希薄排水だけでなく濃厚排水なども出る電子部品工場においては、食品工場と比べて遥かに多くの排水処理施設が必要になると言えそうです。

水質汚染に関する対応は企業の信頼性にも繋がる部分となりますので、建設前に少しでも不安要素がある場合は、早めに工場建設や設計を得意とする会社に相談をするようにしてください。