工事や工場の騒音でクレームが入った場合の対処方法 【公式】工場建設・倉庫建設なら「カナリス建築」滋賀・京都・福井｜株式会社澤村

工事や工場の騒音でクレームが入った場合の対処方法

最終更新日:2016/12/27

工事や工場の騒音に関するクレーム対応

自治体に持ち込まれる騒音に関する苦情は、年々増え続けている傾向があるそうです。こういったクレームを放置して工場や工事の運用を続けていると、周辺住民との関係悪化により損害賠償や立ち退きを求めるトラブルに発展することもあるため、注意が必要です。今回は、他業種と比べて遥かに騒音が生じやすい解体業、製造業、建設業の皆さんと一緒に、騒音クレームを受けた時の対応方法について考えていきます。

騒音クレームを左右する「受忍限度論」という考え方

騒音、振動、悪臭などの諸問題は、近隣に与える影響や不利益が「受忍限度を超えた時のみ」、慰謝料などの対象になります。この受忍限度論をベースに諸問題を考えると、各地域で事業を営む工場や解体現場などでは、「近隣住民に一切の迷惑をかけてはならない」というわけではないのです。

しかしクレームの入った騒音などの問題が、受忍限度を遥かに超えている場合は、慰謝料請求を防ぐためにもできるだけ早く騒音対策を講じる必要があります。これに対して受忍限度を超えていない場合は、「当社には問題がない」と捉えるのではなく、周辺住民への謝罪や理解を求める姿勢が必要となるため注意が必要です。

工事や工場の騒音には法律上の許容範囲や基準も存在する

解体現場や工場、事業活動における騒音は、「騒音規制法で定めた数値を超えているか？」といった視点で各種判断が行われます。例えば東京都で定めている事業所や工場の規制基準では、最も大きな音を出して良い時間帯（午前8時～午後8時まで）で70デシベルが限度となります。これに対して解体工事や建設工事の場合は、作業内容に応じて80～85デシベル以下であることが基準となるようです。

騒音クレームによる損害賠償の金額とは？

過去の判例を確認してみると、事業による騒音が規制基準を超えた場合の慰謝料額は、100万円～200万円が相場であることがわかります。また騒音クレームが裁判に発展した場合は、今行っている事業や作業の継続も難しくなりますので、その音量がどんなレベルであっても早めに対策を講じることが必要だと言えるでしょう。周辺住民への配慮に長けている建設工事業者では施工前の挨拶などもしっかり行ないますので、業者選定時には「クレームの起こらない対応ができるか？」といったポイントを注意してみても良いでしょう。