工場や倉庫にチャタテムシが発生する理由は?原因と対策について解説

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工場や倉庫でチャタテムシが大量発生してお困りではありませんか?チャタテムシは非常に小さな虫ですが、放置すると製品への混入や健康被害の原因となる可能性もあります。ここでは、チャタテムシの発生原因から具体的な駆除方法、そして今後の発生を防ぐための予防策まで詳しく解説します。特に、工場や倉庫といった環境でチャタテムシが発生しやすい場所とその原因に焦点を当て、効果的な対策をご紹介します。
チャタテムシの基本情報
チャタテムシは、体長1mm程度の非常に小さな虫です。その名前は、茶を点てる時の音に似た物音を立てることに由来すると言われています。世界中に広く分布しており、日本国内でも多くの種類が確認されています。
チャタテムシとはどのような虫か
チャタテムシは、体長が1mmから2mm程度の非常に小さな昆虫です。色は淡い褐色や淡い黄色をしており、種類によっては羽を持つものもいますが、屋内でよく見られるヒラタチャタテには羽がなく飛ぶことができません。チャタテムシは湿度の高い環境を好み、「湿気虫」とも呼ばれることがあります。主にカビやホコリ、乾燥食品などを餌としており、これらの存在がチャタテムシの発生と繁殖に関係しています。生命力が強く、メスだけでも繁殖(単為生殖)が可能な種類も存在するため、一度発生すると短期間で増える可能性があります。
チャタテムシによる健康や製品への影響
チャタテムシ自体は人間を刺したり吸血したりすることはなく、毒も持っていません。しかし、チャタテムシの死骸や糞、脱皮殻などがアレルゲンとなり、喘息や鼻炎などのアレルギー症状を引き起こす可能性があります。また、チャタテムシはカビを食べるため、体内にカビ菌を保持していることがあり、これが食品などへ混入することで衛生上の問題を引き起こすことも考えられます。さらに、チャタテムシを捕食するツメダニの発生を招くことがあり、ツメダニは人を刺すことがあるため、二次的な被害につながる可能性も否定できません。食品工場や倉庫では、製品への異物混入のリスクも高まります。
チャタテムシが発生する主な原因
チャタテムシは特定の環境下で発生しやすくなります。その主な原因は、彼らが生存・繁殖するために必要な条件が揃っていることにあります。発生場所としては、湿気がこもりやすい場所や、餌となるものが存在する場所が挙げられます。
湿度が高い環境
チャタテムシが最も好む環境は、湿度が高い場所です。特に湿度が75%から90%になると活動が活発になり、繁殖に適した条件となります。湿度が60%を超える環境ではカビが発生しやすくなり、チャタテムシの主要な餌となるカビの存在が大量発生の原因の一つとなります。工場や倉庫内でも、換気が不十分な場所や水回りの近く、結露が発生しやすい場所などは湿度が高くなりやすいため注意が必要です。
餌となるものがある場所
チャタテムシは非常に雑食性で、様々なものを餌とします。主な餌としては、カビの他に、ホコリ、人間のフケや垢、古本や段ボール、壁紙の糊などが挙げられます。また、穀類や乾麺、ビスケット、米などの乾燥食品もチャタテムシの餌となります。これらの食品が保管されている場所で、開封済みのものや密閉されていないものがあると、チャタテムシが侵入し繁殖する原因となります。工場や倉庫で食品や原材料を取り扱っている場合は、特に注意が必要です。
新築の建物での発生
意外かもしれませんが、新築の家や建物でもチャタテムシが発生することがあります。これは、新築の建物に使用される木材やコンクリートに多くの水分が含まれており、建物全体の湿度が高くなりやすいためです。湿度の高い環境はチャタテムシの好む条件であるため、新築であっても発生のリスクは存在します。ただし、新築の場合はカビやホコリが比較的少ないため、古い建物に比べて爆発的な大量発生は少ない傾向があります。
冬場の発生について
チャタテムシは一般的に梅雨から夏にかけて湿度が高くなる時期に発生しやすいと思われがちですが、冬場でも発生することがあります。近年の建物は高気密であることが多く、冬場でも室内の温度が一定に保たれています。また、暖房器具の使用により室内の空気と外気の温度差が大きくなり、窓などに結露が発生しやすくなります。この結露がカビの原因となり、チャタテムシの発生を招くことがあります。したがって、チャタテムシ対策は年間を通して行うことが重要です。
工場や倉庫でのチャタテムシ発生原因
工場や倉庫は、その構造や取り扱う物品によってチャタテムシが発生しやすい環境となることがあります。主な発生原因としては、外部からの持ち込みと建物内部での繁殖が挙げられます。これらの原因を理解し、適切な対策を講じることが、チャタテムシの発生を抑制するために重要です。
持ち込みによる侵入
工場や倉庫へのチャタテムシの侵入経路の一つとして、外部からの持ち込みが考えられます。特に、荷物や資材に付着して屋内に運び込まれることがあります。段ボールや木製パレットなどは湿気を吸いやすく、チャタテムシが潜みやすいため注意が必要です。これらの資材が屋外に保管されていたり、輸送中に湿気にさらされたりした場合、チャタテムシが付着している可能性が高まります。工場や倉庫内にこれらの資材を運び込む際に、チャタテムシも一緒に侵入してしまうことがあります。そのため、搬入時に資材に付着している虫を確認したり、可能であれば外部でブラッシングなどの処理を行ったりすることが侵入対策として有効です。
建物内部での繁殖
工場や倉庫の建物内部でチャタテムシが繁殖する原因は、主にチャタテムシが好む環境条件が揃っていることにあります。湿度が高く、餌となるカビやホコリ、食品などが存在する場合、チャタテムシはそこで繁殖し個体数を増やします。特に、換気が不十分で空気が滞留しやすい場所、水回りの近く、結露が発生しやすい場所、清掃が行き届かない場所などは湿度が高くなりやすく、カビが発生しやすい環境となります。また、食品や原材料を扱うエリアでは、カスや粉末が餌となりチャタテムシの繁殖を促進することがあります。これらの環境要因が複合的に作用することで、建物内部でのチャタテムシの繁殖が進み、大量発生につながることがあります。
チャタテムシの駆除方法
チャタテムシが発生してしまった場合、放置せずに適切に駆除することが重要です。チャタテムシの駆除方法にはいくつか種類があり、発生場所や状況に応じて使い分けることが効果的です。駆除後は、再発防止のために粘着テープなどで死骸をしっかり除去することも忘れてはなりません。
殺虫剤の使用
チャタテムシの駆除には、市販されている殺虫剤の使用が効果的です。特に、くん煙剤は部屋全体に薬剤が行き渡るため、隠れたチャタテムシにも効果が期待できます。くん煙剤を使用する際は、部屋を密閉し、戸棚などを開けて薬剤が隅々まで届くように準備します。ただし、食品や精密機器への配慮が必要です。また、チャタテムシの卵には効果がない場合があるため、一定期間をおいて再度使用することが推奨されています。殺虫スプレーは、特定の場所や少数のチャタテムシに直接噴射する際に便利です。駆除後は、チャタテムシの死骸を掃除機や粘着テープで除去することが大切です。
アルコールでの対処
殺虫剤の使用が難しい場所、例えばキッチンや食品の近くでチャタテムシが発生した場合は、アルコール(エタノール)での対処が有効です。アルコールにはチャタテムシを駆除する効果に加え、チャタテムシの餌となるカビを除去・抑制する効果も期待できます。畳にチャタテムシが発生した場合も、エタノールを使った拭き掃除が推奨されています。アルコールを噴霧するか、布に含ませて拭き取ることでチャタテムシを駆除し、同時にカビ対策も行えます。食品にかかっても影響が少ないとされる食品用のアルコール製品を選ぶとより安全です。
熱による駆除
チャタテムシは熱に弱いため、熱を利用した駆除方法も有効です。例えば、衣類にチャタテムシが付着している場合は、乾燥機を約60℃以上の温度で30分以上かけることで駆除できます。乾燥機が使用できない衣類や布製品の場合は、黒いビニール袋に入れて天日干しすることも効果が期待できます。日光による温度上昇でビニール袋内の温度が高くなり、チャタテムシを死滅させることができます。また、畳に大量発生した場合は、専門業者による熱処理消毒も有効な駆除方法の一つです。
掃除による除去
チャタテムシの駆除において、物理的な掃除は非常に基本的なかつ重要な方法です。発生しているチャタテムシやその死骸、卵などを掃除機で吸い取ったり、粘着テープや粘着ローラーで取り除いたりすることで、確実に数を減らすことができます。特にチャタテムシは体が小さいため、掃除機のフィルターをすり抜けてしまう可能性があるため、粘着ローラーの使用は効果的です。掃除はチャタテムシの餌となるホコリや食品カス、カビの胞子なども除去することにつながり、駆除と同時に今後の発生を抑制する効果も期待できます。定期的な掃除を心がけ、チャタテムシが繁殖しにくい環境を維持することが大切です。
チャタテムシの予防対策
チャタテムシの大量発生を防ぐためには、日頃からの予防対策が非常に重要です。発生原因となる湿度や餌をコントロールすることで、チャタテムシが住みにくい環境を作ることができます。特に工場や倉庫では、建物の構造や管理方法によって予防策が異なります。
換気と除湿の徹底
チャタテムシの発生を予防するためには、湿度管理が最も効果的です。チャタテムシは湿度が高い環境を好むため、室内の湿度を60%以下に保つことが繁殖の抑制につながります。定期的な換気を心がけ、室内の空気を入れ替えることで湿気を屋外に排出しましょう。特に湿気がこもりやすい梅雨時期はもちろん、冬場でも暖房による結露が発生しやすい箇所は注意が必要です。除湿機やエアコンの除湿機能を活用することも有効な手段です。サーキュレーターなどで空気の流れを作ることも、湿気が滞留するのを防ぐのに役立ちます。
清掃による餌の除去
チャタテムシはカビやホコリ、食品カスなどを餌とするため、これらの餌源をなくすことが予防につながります。定期的に掃除機をかけたり、拭き掃除を行ったりして、床や棚などのホコリやゴミを取り除きましょう。特に、食品を扱う場所や湿気がこもりやすい場所は念入りに清掃することが重要です。カビが発生しやすい箇所は、アルコールなどを使用してカビを除去することもチャタテムシの餌をなくす上で効果的です。掃除はチャタテムシの繁殖に必要な環境を奪うだけでなく、すでに潜んでいるチャタテムシや卵を除去することにもつながります。
食品や資材の管理
食品や原材料を扱う工場や倉庫では、これらの適切な管理がチャタテムシ予防に不可欠です。チャタテムシは米や乾麺、ビスケットなどの乾燥食品を餌とすることがあります。開封済みの食品は密閉できる容器に移し替えることで、チャタテムシの侵入を防ぐことができます。また、使用しない食品や資材を長期間放置せず、整理整頓を心がけることも重要です。段ボールは湿気を吸いやすくチャタテムシが潜みやすいため、不要な段ボールは早めに処分することが推奨されます。資材を保管する際も、床に直置きせずパレットに乗せるなどして通気性を確保することも考慮しましょう。
建物の隙間対策
チャタテムシは非常に小さいため、わずかな隙間から建物内部に侵入したり、壁の内外を行き来したりすることがあります。建物の隙間を塞ぐことは、チャタテムシの侵入経路を断つために有効な予防策の一つです。窓枠やドアの隙間、壁のひび割れなど、外部とつながる可能性のある隙間がないか点検し、必要に応じてコーキング剤などで充填しましょう。特に古い建物や、経年劣化が見られる箇所は注意が必要です。建物の構造的な対策と合わせて、前述した湿度管理や清掃といった環境改善を行うことで、より効果的にチャタテムシの発生を予防することができます。
専門業者への依頼
チャタテムシが大量発生してしまい、自力での駆除が困難な場合や、再発を繰り返す場合は、専門の害虫駆除業者に依頼することも有効な手段です。専門業者であれば、チャタテムシの正確な原因特定や、効果的な駆除方法を提案してもらえます。特に工場や倉庫といった広い範囲での対応が必要な場合や、特定の条件下での駆除が必要な場合に頼りになります。
業者に依頼するメリット
専門業者にチャタテムシの駆除を依頼する最大のメリットは、その専門性と効果の高さにあります。業者はチャタテムシの生態や習性に詳しいため、発生源を正確に特定し、状況に合わせた最適な駆除方法を選択できます。自力での駆除では難しい、建物構造の隙間に潜むチャタテムシや、広範囲に繁殖したチャタテムシにも適切に対応できる知識と技術を持っています。また、業務用の薬剤や機材を使用することで、より徹底的かつ効率的な駆除が期待できます。さらに、駆除後の再発予防策についても具体的なアドバイスや施工を依頼できるため、長期的な視点でのチャタテムシ対策が可能となります。
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許可・登録 | 〈建設業許可〉 滋賀県知事許可(特・般-3) 第80123号 〈一級建築士事務所〉 滋賀県知事登録(カ) 第126号 〈宅地建物取引業者〉 滋賀県知事登録(12) 第1267号 |
取引銀行 | 滋賀銀行 高島支店 関西みらい銀行 安曇川支店 滋賀県信用組合 安曇川支店 |
関連会社 | 株式会社トータル・オーガニック・プランニング 沢村ホーム株式会社 |
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