延べ床面積は「床すべての合計面積」 【公式】工場建設・倉庫建設なら「カナリス建築」滋賀・京都・福井｜株式会社澤村

延べ床面積は「床すべての合計面積」

最終更新日:2023/12/05

建築の世界には多数の専門用語が存在します。

広さを表現する言葉だけでも「建築面積」「施工床面積」「延べ床面積」など多彩な用語があり、それぞれが別々の意味を持っています。

今回はその中の1つ「延べ床面積」について紹介します。
これは住宅や施設を購入する際には必ず関わってくる、非常に重要な要素なのです。

延べ床面積の基本

延べ床面積は、簡単に言えば「床全部の面積」です。
他に「延べ面積」「建築述べ面積」「延べ床」とも呼ばれますが、意味はすべて同一です。

たとえば2階建ての家なら、1階の床の面積すべてと、2階の床の模様すべてを合計したものが延べ床面積となります。
そもそも「述べ」とは「すべて」という意味ですので、「延べ床」は「すべての床」という意味になるのです。

ここで注意したいのが、壁や柱の扱いです。
延べ床面積の算出法は建築基準法に定められており、そこでは「壁や柱の中心からはかる」と記述されています。

そのため、延べ床面積は柱や壁の根本から計算するのではなく、柱や壁の内部にある中心点から計算することとなるのです。

この柱や壁の中心から面積をはかる面積を「壁芯面積」、逆に壁や柱の根元からはかる面積を「内法面積」と呼びます。

延べ床面積を計算する際には壁芯面積を使用しますが、人が実際に見ている床の面積は内法面積で計算されます。

延べ床面積が含まないもの

延べ床面積はすべての床面積の合計なのですが、建築物の床でも一部のものは延べ床面積に含まれません。

延べ床面積に含まれないのは、壁のないベランダやバルコニー、玄関、テラスやウッドデッキ、押入れ、クローゼットなどです。
収納部分や外部空間は含まれないと考えましょう。

ただし、あくまでも「原則的には」除外されるというだけであり場合によっては延べ床面積に含まれることもあります。

また、延べ床面積全体の1/5を超えないビルトインガレージや、延べ床面積の1/3を超えない地下室も含まれません。
地下室の場合は、その天井が地盤から1m以下にあること、床から地盤までの高さが、その階にある天井の高さの1/3以下であることなどが条件として設けられています。

つまるところ、延べ床面積は「壁や柱の中心からはかった、床すべての面積」と理解しておけば問題はありません。
例外については都度相談することを推奨します。