倉庫・工場の暑さ対策!天井や屋根の断熱・遮熱で労働環境を整える

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倉庫や工場の夏場の厳しい暑さは、従業員の健康や生産性に深刻な影響を及ぼします。 その主な原因は、広大な屋根や天井が太陽の熱を直接受けることによる室温の上昇です。 この記事では、専門家の視点から、倉庫の暑さの原因を解説し、屋根や天井への断熱・遮熱対策を中心に、効果的な解決策を具体的に紹介します。

労働環境の改善と企業の持続的な成長のために、どのような対策が有効か、その選択のポイントを明らかにしていきます。

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※1 理想科学工業㈱霞ヶ浦工場の実例を元に、イメージ表示し得られたデータを元に室内空間の温度上昇を抑制することから、空調設備の温度を上げることで電気代等の削減が期待できます。
※2 クールサーム®の実証実験にて10年以上の耐久性を確認しています。詳しくは弊社スタッフまでお問い合わせください

この記事の監修者

株式会社澤村(SAWAMURA)

山々に囲まれ、琵琶湖を臨む滋賀県高島市。
株式会社澤村は1950年の創業以来、地域とともに歩みながら、信頼・実績・技術を受け継いできました。
現在、フィールドは滋賀・京都・福井まで広がり、130名を超えるスタッフと共に、設計・施工の一貫体制でお客さまのご要望にお応えしています。
本コラムは株式会社澤村が運営する工場建築・倉庫建築に関するお役立ちコラムです。

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倉庫や工場の暑さが発生する主な原因は『屋根』『天井』?!


倉庫や工場内の温度が異常に上昇する背景には、建物の構造的な特徴が大きく関わっています。 特に、面積の大部分を占める屋根と天井は、熱の侵入と滞留の主要な経路となります。 夏の強い日差しを遮るものなく受け止める屋根材、その熱を室内に伝えてしまう構造、そして暖まった空気がこもりがちな高い天井。

これらの要因が複合的に作用し、空調設備だけでは対応しきれないほどの過酷な作業環境を生み出してしまうのです。

原因①屋根が受ける直射日光

倉庫や工場の屋根は、面積が広大で平坦な形状が多いため、夏場には太陽からの直射日光を遮るものなく長時間受け続けます。 太陽光に含まれる赤外線は熱エネルギーに変換され、屋根材の表面温度を著しく上昇させます。 特に濃い色の金属製屋根などは熱を吸収しやすく、表面温度が60℃から80℃に達することも珍しくありません。

この蓄積された熱が、輻射熱(放射熱)として建物の内部に絶えず伝わり、室内全体の温度を押し上げる大きな要因となります。 まさに、巨大な鉄板が上から熱を放ち続けているような状態です。

原因②断熱や遮熱が不十分な屋根材

多くの倉庫や工場で採用されている金属製の折板屋根は、軽量で施工性に優れる一方、熱伝導率が高いという特性を持っています。 そのため、屋根材自体に断熱性能や遮熱性能が備わっていない場合、太陽光によって熱せられた屋根の熱が直接的に室内へ伝わってしまいます。

築年数の古い建物では、建設当時は十分とされた断熱対策が、近年の酷暑では機能しなくなっているケースも少なくありません。 屋根材そのものが熱の侵入経路となっているため、表面的な対策だけでは根本的な解決が難しい場合があります。

原因③熱が溜まりやすい天井構造

倉庫や工場は、荷物の保管や大型機械の設置のために天井が高く、柱の少ない大空間となっているのが一般的です。 暖かい空気は上昇する性質があるため、屋根から伝わった熱や、内部の機械・照明・人体から発生する熱が天井付近に滞留します。

この熱の層が天井面を温め、下にある作業スペースに向けて輻射熱を放つことで、床付近の作業者の体感温度をさらに上昇させます。 適切な換気設備がなければ熱の逃げ場がなく、ドームのように熱がこもり続ける悪循環に陥ってしまいます。

原因④空調設備の老朽化・故障

建物自体の問題に加えて、空調設備の性能低下も室温上昇の一因です。 長年使用している業務用エアコンやクーラーは、経年劣化により冷却能力が低下したり、エネルギー効率が悪化して過剰な電力を消費したりします。

また、フィルターの清掃や冷媒ガスの補充といった定期的なメンテナンスを怠ると、本来の性能を発揮できません。 建物の断熱・遮熱性能が低い状態で空調をフル稼働させると、設備に過度な負荷がかかり、さらなる老朽化や突然の故障を招くリスクも高まります。

倉庫の暑さ対策が急務な理由|熱中症対策の義務化


近年の深刻な猛暑を受け、倉庫や工場における暑さ対策は、単なる福利厚生の問題から、企業の法的責任を伴う経営課題へと変化しています。 特に2025年6月1日からは労働安全衛生規則の改正により、熱中症対策がより具体的に義務化されます。

対策を怠れば、労働災害のリスクが高まるだけでなく、法的な罰則の対象となる可能性もあります。従業員の安全と健康を守り、企業の社会的責任を果たすためにも、暑さ対策は急務と言えます。

熱中症による労働災害のリスク

高温多湿な環境下での作業は、熱中症を引き起こす直接的な原因となります。 熱中症は、めまいや頭痛といった軽度な症状から、意識障害やけいれんなど生命に関わる重篤な状態に陥る危険性があります。

さらに、暑さによる集中力や判断力の低下は、機械の誤操作や転倒といった労働災害を誘発する二次的なリスクも高めます。 従業員が被災すれば、企業は安全配慮義務違反を問われ、損害賠償責任を負う可能性があります。 生産性の低下はもちろん、企業の信頼や評判を大きく損なう事態にも発展しかねません。

2024年から強化された熱中症対策とは

2025年6月1日から、改正された労働安全衛生規則が施行され、事業者が講ずべき熱中症対策がより具体的かつ厳格になりました。特に重要なのは、暑さ指数(WBGT値)を測定し、その値が基準を超える場合に労働者を休憩させるなど、具体的な措置を講じることが義務付けられた点です。

これまでは努力義務であった項目が法的な義務となり、違反した場合には罰則が科される可能性もあります。これにより、企業はこれまで以上に計画的かつ効果的な温熱環境の改善、休憩場所の確保、作業管理といった総合的な暑さ対策に取り組むことが求められます。

断熱と遮熱の特徴と違い


暑さ対策を検討する上で頻繁に登場する「断熱」と「遮熱」は、似ているようでその役割が異なります。 断熱は熱の「伝わりを遅らせる」技術であり、遮熱は熱を「反射する」技術です。 この二つの違いを正しく理解することは、建物の状況や目的に応じて最適な工法を選択するための重要な第一歩となります。

それぞれの特性を活かし、場合によっては両者を組み合わせることで、より高い効果を得ることが可能です。

断熱とは

断熱は、熱が物質を介して伝わるのを防ぐ、あるいは遅らせる性能を指します。 具体的には、グラスウールや発泡ウレタンといった熱伝導率の低い素材(断熱材)を用いることで、熱の移動を遮断します。 夏場は屋外の熱が室内に侵入するのを防ぎ、冬場は室内の暖気が屋外へ逃げるのを防ぐ効果があります。 つまり、外気温の影響を受けにくくし、一度快適な室温になればそれを維持しやすくする働きを持ちます。

年間を通じて冷暖房の効率を高め、省エネルギーに貢献するのが断熱の大きな特徴です。

遮熱とは

遮熱は、太陽光に含まれる熱エネルギー(主に近赤外線)を反射することで、物体が熱を吸収するのを防ぐ性能を指します。 具体的には、遮熱塗料や遮熱シートの表面が鏡のように太陽光を跳ね返すことで、屋根や外壁自体の表面温度の上昇を抑制します。 これにより、建物内部へ伝わる熱の量を元から減らすことができます。

特に夏の強い直射日光に対して高い効果を発揮し、室内温度の上昇を直接的に抑えることが可能です。 断熱とは異なり、主に日射による熱の侵入を防ぐことに特化した対策と言えます。

屋根や天井に行う効果的な暑さ対策


倉庫の暑さの主な原因である屋根や天井に直接対策を施すことは、温熱環境を改善する上で非常に効果的です。 対策には、塗料を塗る比較的手軽な方法から、屋根材そのものを取り替える大規模なリフォームまで様々な選択肢が存在します。

また、屋根だけでなく天井や壁への対策を組み合わせることで、相乗効果が期待できます。 それぞれの工法の特徴を理解し、建物の状態や予算、求める効果に応じて最適な方法を選びましょう。

【屋根】塗料による断熱・遮熱

既存の屋根の上に専用の機能性塗料を塗布する方法は、比較的短期間かつ低コストで実施できる人気の対策です。 遮熱塗料は、太陽光を効率的に反射する成分が含まれており、屋根表面の温度上昇を15~20℃程度抑制する効果が期待できます。

断熱塗料は、熱の伝導を遅らせる特殊なセラミックバルーンなどが含まれており、屋根から室内への熱の移動を和らげます。 これらの塗料は、屋根材を紫外線や雨風から保護し、寿命を延ばすという副次的なメリットもあります。 ただし、効果を持続させるためには、定期的なメンテナンスや塗り替えが必要です。

【屋根】屋根材の見直しとリフォーム

より長期的かつ根本的な解決策として、屋根材そのものを見直すリフォームがあります。 代表的な工法は、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねて葺く「カバー工法」と、既存の屋根を撤去して新しいものに交換する「葺き替え」です。

断熱材と一体になった金属製屋根材や、高い遮熱性能を持つ素材を選ぶことで、建物の断熱・遮熱性能を大幅に向上させることが可能です。 初期投資は高額になりますが、耐久性の向上やメンテナンスコストの削減、資産価値の向上といった多くのメリットを享受できます。

【天井】断熱材の施工

屋根で防ぎきれなかった熱が室内に侵入するのを防ぐ最終ラインとして、天井裏に断熱材を施工する方法も非常に有効です。 天井裏のスペースに、グラスウールやロックウールといった繊維系の断熱材を敷き詰めたり、発泡ウレタンフォームを直接吹き付けたりします。

これにより、天井面からの輻射熱が大幅にカットされ、作業空間の快適性が大きく向上します。 特に天井が高い倉庫では、上部に溜まった熱気が作業者に影響を与えるのを防ぐ効果が顕著です。 屋根の対策と組み合わせることで、より完璧な断熱層を形成できます。

【天井】シートや屋根 塗装による遮熱

天井面や天井裏に遮熱シートを施工する方法も、手軽で効果的な対策の一つです。 アルミ箔などで作られたシートが、屋根から伝わってくる輻射熱を反射し、室内への侵入を防ぎます。 シート自体は薄く軽量なため、建物の構造にほとんど負担をかけずに施工できるのが利点です。

断熱材と併用することで、断熱材が高温になるのを防ぎ、性能を最大限に引き出す相乗効果も期待できます。 また、天井の室内側から遮熱・断熱効果のある塗料を塗装する方法もあり、天井からの輻射熱を抑制するのに役立ちます。

【壁】シートを使った壁の暑さ対策

屋根や天井だけでなく、壁面、特に夏場の西日を直接受ける西側の壁は、かなりの高温になります。 この壁面からの熱の侵入を抑えるために、壁の内側や外側に遮熱シートを施工する対策が有効です。 シートが壁からの輻射熱を反射し、室内の温度上昇を緩和します。 また、外壁に遮熱塗料を塗布することも同様の効果が期待できます。

倉庫は壁面積も広いため、屋根や天井の対策と併せて壁面の対策を行うことで、建物全体を魔法瓶のように包み込み、より総合的な温熱環境の改善が実現します。

建物以外にも!設備導入による効果的な暑さ対策


建物の断熱・遮熱性能を高める躯体改善と並行して、空調や送風などの設備を導入・更新することも、効果的な暑さ対策には欠かせません。 躯体への対策が「熱の侵入を防ぐ守りの対策」だとすれば、設備の導入は「積極的に涼しさを作り出す攻めの対策」と言えます。

両者を組み合わせることで、より効率的に快適な作業環境を創出し、従業員の負担軽減と省エネルギーを両立させることが可能になります。

スポットクーラー・業務用エアコン

広大な倉庫全体を均一に冷やすことは、コスト的にも効率的にも困難な場合が少なくありません。 そこで有効なのが、特定の場所を集中的に冷やすスポットクーラーです。 作業者がいるエリアや発熱する機械の周辺に設置することで、ピンポイントに冷風を送り、効率的に体感温度を下げられます。 移動が容易なモデルも多く、レイアウト変更にも柔軟に対応できます。

一方、ある程度の区画全体を冷却したい場合は、業務用エアコンの設置が選択肢となりますが、建物の断熱性が低いと効果が薄れるため、躯体対策との併用が前提となります。

シーリングファン・大型扇風機

天井が高い倉庫では、上部に溜まった熱い空気を循環させ、温度のムラを解消することが重要です。 そのために効果的なのが、天井に取り付けるシーリングファンや、床置きの大型扇風機です。 これらは空気を撹拌することで、体感温度を3~5℃程度下げる効果があると言われています。

エアコンと併用すれば、冷気を効率的に拡散させ、設定温度を高くしても快適性を維持できるため、大幅な省エネにつながります。 直接風が体に当たることで汗の蒸発が促進され、気化熱によって涼しく感じる効果も期待できます。

屋根用スプリンクラー・ミスト冷却装置

水が蒸発する際の気化熱を利用した冷却方法も有効です。 屋根用スプリンクラーは、屋根全体に散水し、その水分が蒸発することで屋根の表面温度を劇的に下げ、室内への熱の侵入を抑えます。 特に、高温になりやすい金属屋根に高い効果を発揮します。

ミスト冷却装置は、非常に細かい水の粒子を噴霧し、それが瞬時に蒸発する際に周囲の空気の熱を奪って気温を下げる仕組みです。 屋外や半屋外の荷捌き場など、空気がこもらない場所での使用に適していますが、湿度を上げるため精密機器や湿気を嫌う製品を扱う場所には向きません。

ビニールカーテンによる空間の間仕切り

大空間全体を空調するのではなく、必要なエリアだけを仕切って空調効率を高めるという考え方も重要です。 ビニールカーテンや簡易的な間仕切り壁を設置して、作業エリアと保管エリアを分けたり、空調する範囲を限定したりすることで、冷気や暖気が無駄に拡散するのを防ぎます。

これにより、より少ないエネルギーで対象エリアを快適な温度に保つことができます。 特に、人の出入りが多い開口部や、外気に接する搬入口などに設置すると、外気の流入を抑える効果も期待でき、比較的低コストで導入可能です。

従業員自身ができる暑さ対策|グッズの活用や休憩の工夫


建物の改修や設備の導入といったハード面の対策に加えて、従業員一人ひとりが実施できるソフト面の対策を支援することも、熱中症予防には不可欠です。 企業が主体となって環境を整備しつつ、個人でできる対策を推奨・サポートすることで、よりきめ細やかで効果的な安全管理が実現します。

ここでは、従業員の負担を直接的に軽減できる有効なグッズや、基本的な健康管理について解説します。

空調服(ファン付き作業着)やクールベスト

個人の身体を直接冷やすアイテムとして、空調服(ファン付き作業着)は非常に高い効果を発揮します。 衣服に取り付けられた小型ファンが外気を取り込み、汗を強制的に気化させることで、その冷却効果により身体を涼しく保ちます。 作業中の身体的な負担を大幅に軽減し、熱中症リスクを低減させます。

また、保冷剤を内蔵したベストや、水に濡らして気化熱を利用するクールベストも有効です。 企業としてこれらのアイテムを支給、または購入を補助することで、従業員の安全確保への明確な姿勢を示すことができます。

ネッククーラーやヘルメットインナー

体温調節において重要な役割を果たす首元を冷やすことは、効率的な暑さ対策となります。 電動で冷却プレートが冷たくなるタイプや、保冷剤を入れるタイプのネッククーラーは、太い血管が通る頸動脈を直接冷やすことで、全身に冷えた血液を巡らせ、体温上昇を効果的に抑制します。

また、ヘルメット着用が義務付けられている現場では、ヘルメット内部の蒸れが大きなストレスとなります。 吸汗速乾性に優れたインナーキャップや、後頭部に送風する小型ファン付きの製品を使用することで、頭部の不快感を和らげることができます。

こまめな水分・塩分補給と適切な休憩

最も基本的でありながら、最も重要な対策が、適切な水分・塩分補給と計画的な休憩です。 作業に集中すると水分補給を忘れがちになるため、「喉が渇く前に飲む」ことを徹底する必要があります。

企業としては、ウォーターサーバーや経口補水液、スポーツドリンク、塩分補給用のタブレットなどを現場の各所に設置し、従業員がいつでも自由に補給できる環境を整備することが不可欠です。 さらに、暑さ指数(WBGT値)を基準に、作業スケジュールの中に定期的な休憩時間を明確に組み込み、涼しい休憩所で身体を休ませることを義務付けるべきです。

倉庫や工場の断熱・遮熱対策の工事と材の選び方


実際に断熱・遮熱工事を行う段階では、多種多様な材料や工法の中から、自社の建物に最適なものを選び出す必要があります。 また、工事の品質は施工業者の技術力に大きく左右されるため、信頼できるパートナーを選ぶことも極めて重要です。

ここでは、具体的な材料の選定ポイントや、工事業者に依頼する際の注意点など、投資を成功させるための実践的な知識を解説します。

断熱材の種類と特徴

断熱材は大きく「繊維系」と「発泡プラスチック系」に分けられます。 グラスウールやロックウールなどの繊維系断熱材は、比較的安価で防火性にも優れていますが、湿気を含むと断熱性能が低下する点に注意が必要です。

一方、硬質ウレタンフォームやポリスチレンフォームなどの発泡プラスチック系断熱材は、軽量で断熱性能が高く、水や湿気に強いのが特徴ですが、コストは高めになる傾向があります。 現場で液体を吹き付けて発泡させるタイプの断熱材は、隙間なく施工できるため、複雑な形状の場所にも高い断熱効果を発揮します。

断熱効果が高い窓に変えることも効果的!

建物の断熱性を考える上で、屋根や壁と並んで重要なのが窓などの開口部です。 古い建物に多い単層ガラスの窓は、熱の出入りが非常に大きく、夏は熱が侵入し、冬は暖気が逃げる最大の弱点となります。 これを、2枚のガラスの間に空気層を設けた複層ガラス(ペアガラス)や、特殊な金属膜で赤外線を反射するLow-E複層ガラスに交換することで、開口部の断熱性能は飛躍的に向上します。

既存の窓の内側にもう一つ窓を設置する「内窓」の取り付けも、比較的簡単な工事で高い断熱効果を得られるため、有効な選択肢の一つです。

天井 シート、屋根 シートの選定

遮熱シートや断熱シートを選ぶ際は、まずその材質を確認することが重要です。 高い遮熱効果を求めるなら、太陽光の反射率が高いアルミ箔を使用した製品が適しています。 シートの厚みも性能に関わり、断熱材と一体化した製品は、遮熱と断熱の両方の効果を一度に得られます。

また、倉庫や工場では防火性能も重要な選定基準となるため、不燃・準不燃認定を受けた製品を選ぶことが望ましいです。 施工場所の環境や建物の構造に合わせて、耐久性や施工性も考慮し、専門家の意見を聞きながら最適な製品を選定することが失敗を防ぐ鍵となります。

屋根や倉庫の断熱・遮熱工事依頼時のポイント

工事業者を選定する際は、必ず複数の業者から相見積もりを取り、提案内容と費用を比較検討してください。 その際、単に総額の安さだけで判断するのではなく、使用する材料のグレード、施工範囲、工事手順の詳細が明確に記載されているかを確認します。

また、同様の建物の施工実績が豊富にあるか、建物の状態を診断した上でなぜその工法が最適なのかを論理的に説明できるかも重要な判断基準です。 アフターサービスや保証制度の有無も確認し、長期的に信頼できるパートナーとして付き合える業者を選ぶことが大切です。

倉庫・工場における暑さ対策のメリット


倉庫や工場への暑さ対策は、従業員の熱中症リスクを低減するという直接的な目的だけでなく、企業経営全体に多くのプラスの効果をもたらす戦略的な投資です。 快適な作業環境は生産性の向上に直結し、省エネルギー効果は光熱費の削減に貢献します。 さらに、保管する製品の品質維持や、企業の社会的評価の向上にもつながるなど、そのメリットは多岐にわたります。

ここでは、暑さ対策がもたらす具体的なメリットを詳しく見ていきましょう。

室内の温度管理がしやすくなる

断熱・遮熱対策を施すことで、建物が外気温の影響を受けにくくなり、一年を通して室内の温度が安定します。 夏場の外からの熱の侵入と、冬場の室内からの熱の流出を大幅に抑制できるため、空調設備の効率が格段に向上します。

これにより、少ないエネルギーで目標の温度を維持できるようになり、急激な温度変化のない、安定した室内環境が実現します。 細やかな温度管理が可能になることは、従業員の快適性だけでなく、温度に敏感な製品の品質を保つ上でも大きな利点となります。

作業効率や生産性の向上

過酷な暑さは、人間の集中力や判断力を著しく低下させ、身体的な疲労を増大させます。 これが作業ミスの増加や作業スピードの低下を招き、生産性を阻害する大きな要因となります。 作業環境を改善し、従業員が暑さによるストレスなく業務に集中できるようになれば、本来の能力を最大限に発揮できます。

その結果、作業効率や品質が向上し、企業全体の生産性向上に直接的に貢献します。 また、働きやすい職場は従業員の定着率を高め、人材確保の観点からも有利に働きます。

熱中症・労災リスクの低減

暑さ対策がもたらす最も重要かつ直接的なメリットは、従業員の健康と安全を守れることです。 熱中症の発症リスクを根本から低減することで、労働災害を未然に防ぎます。 これは、労働安全衛生法に定められた企業の安全配慮義務を履行する上で不可欠な取り組みです。

熱中症による労働災害が発生すれば、被災した従業員やその家族に多大な苦痛を与えるだけでなく、企業も行政処分や損害賠償、信用の失墜といった深刻な経営リスクを負うことになります。 事前の対策は、こうしたリスクを回避するための最善策です。

製品の品質保持につながる

倉庫で保管される製品の中には、温度変化に非常に敏感なものが数多く存在します。 例えば、食品や飲料、医薬品、化学製品、電子部品などは、高温環境下で品質が劣化したり、変質したりする可能性があります。

断熱・遮熱によって倉庫内の温度を安定させることは、これらの製品を最適な状態で保管し、品質を維持するために不可欠です。 品質劣化による廃棄ロスやクレームを防ぎ、製品の価値を守ることは、企業の収益性と信頼性を保つ上で極めて重要です。

光熱費の節約に貢献

建物の断熱・遮熱性能が高まると、冷暖房のエネルギー効率が大幅に改善されます。 夏は冷房の冷気が外に逃げにくく、冬は暖房の暖気を室内に留めることができるため、空調設備にかかる負荷が軽減されます。

その結果、これまでと同じ快適性を保ちながら、エアコンの設定温度を緩やかにすることが可能となり、消費電力を大幅に削減できます。 暑さ対策への初期投資は必要ですが、月々の光熱費削減という形で長期的に回収できるため、企業のコスト削減に大きく貢献しますね。

まとめ

倉庫や工場の過酷な暑さは、広大な屋根や天井が受ける太陽熱が原因であり、従業員の健康と安全を脅かす重大な問題です。 労働安全衛生規則の改正により、2025年6月1日からは熱中症対策が企業の明確な義務となります。 具体的な対策としては、屋根や天井への断熱・遮熱工事が根本的な解決策となるほか、空調設備やシーリングファンの導入、個人用冷却グッズの活用など、多角的なアプローチが有効です。

これらの対策は、労災リスクの低減だけでなく、生産性の向上、製品の品質保持、光熱費の削減といった経営上のメリットにも直結します。 自社の建物の状況を正確に把握し、専門家と連携しながら計画的な投資を行うことが、持続可能な事業運営の鍵となります。

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SAWAMURAについて

1950年の創業以来、地域に貢献すること、お客様の事業の発展に寄与することを目標に
さまざまな建築物を竣工してきました。1998年よりシステム建築事業をスタート。
豊富な経験と実績をもとに、さまざまなご要望にお応えします。

関西No.1のシステム建築実績。
積み重ねた施工実績とノウハウで、
確かな精度を保証します。

2020年
関西ブロック優秀ビルダー賞1位
2019年
関西ブロック優秀ビルダー賞3位
関西ブロック年間販売実績 第1位 5年連続受注賞
アティブビルダー銀賞受賞
2018年
関西ブロック年間販売実績 第3位 5年連続受注賞
アクティブビルダー銅賞受賞
2017年
アクティブビルダー銅賞受賞
2016年
アクティブビルダー銅賞受賞
2015年
アクティブビルダー 銅賞受賞
2012年
連続販売年数15年達成
2013年
15年連続受注賞
2008年
10年連続受注賞 2005年 5年連続受注賞
2004年
優秀ビルディング

資格所有者

  • 一級建築士 13人
    二級建築士 41人
    一級建築施工管理技士 29人
    一級土木施工管理技士 10人
  • 宅地建物取引士 19人
    設備設計一級建築士 1人
    土地家屋調査士 1人
    一級建設業経理士 2人
    中小企業診断士 1人​

会社概要

社名 株式会社澤村
本社 〒520-1121 滋賀県高島市勝野1108番地3
TEL. 0740-36-0130(代)
FAX. 0740-36-1661
大津オフィス 〒520-0242 滋賀県大津市本堅田三丁目33-16 エルミナ リアン 2F
TEL. 077-572-3879
FAX. 077-573-8384
敦賀オフィス 〒914-0811 福井県敦賀市中央町一丁目8-10
TEL. 0770-22-6005
FAX. 0770-47-6405
資材センター 滋賀県高島市勝野873-1
創業 昭和25年12月6日
資本金 50,000,000円(グループ全体)
従業員数 182名(グループ全体)※2024年10月1日現在
売上高 63億円(グループ全体)※2024年9月実績
営業種目 建築一式、土木一式、大工工事、水道施設工事、とび・土工工事、造園工事、左官工事、石工事、屋根工事、タイル・れんが・ブロック工事、鋼構造物工事、鉄筋工事、舗装工事、板金工事、ガラス工事、塗装工事、防水工事、内装仕上工事、熱絶縁工事、建具工事、宅地建物取引業、建築・土木設計、土地活用
許可・登録 〈建設業許可〉 
滋賀県知事許可(特・般-3) 第80123号
〈一級建築士事務所〉 
滋賀県知事登録(カ) 第126号
〈宅地建物取引業者〉 
滋賀県知事登録(12) 第1267号
取引銀行 滋賀銀行 高島支店
関西みらい銀行 安曇川支店
滋賀県信用組合 安曇川支店
関連会社 株式会社トータル・オーガニック・プランニング
沢村ホーム株式会社
関西No.1のシステム建築実績。

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